「太陽のラガー」ワールドビアカップ2023にて銀賞受賞致しました

この度、ひでじビールの原点とも言えるビール「太陽のラガー」が、現地時間2023年5月10日にアメリカ・ナッシュビルで開催されました「ワールドビアカップ2023」のケラービアまたはツヴィッケル(無濾過)ビア部門に於きまして「銀賞」を受賞致しました。

昨年の「栗黒」の金賞に続き、2年連続の受賞!

このビールの受賞、ひでじスタッフには特別な想いがあり・・・

ちょっと長くなりますが書き綴ります。

「ひでじビール」として醸造をスタートした1996年。いわゆる「地ビールブーム」の第一期でした。
面白い世界!地ビールを広げたい‥と想いはもつものの、ブームは一気に去り、冬の時代の数年、今ほど多種多様なビールが浸透していなかった時代、

「高い、まずい」

とも言われながらも、悩みながら「美味しいビール」をイメージし醸造に、営業に取り組む日々。

 

今ほど情報もなく手探りの時代、モヤモヤとしながらも、当時の親会社の「いち事業部」として苦しい日々が続いていましたが、

2006年、抜本的な品質改善に取り組むべく工場を解体。酵母培養や衛生管理を死に物狂いで習得。

2007年、自信を持てる自分たちらしいビール・・・「太陽のラガー」完成!

2009年、初めて国内で金賞受賞。

 
沢山のお客様が喜んでくれている!これでいけるんだ!と思ったこの年、当時の親会社からの「ビール事業撤退」通告。

難しい経営判断もあったのでしょう。

 

但し諦めきれない。

現代表「永野」が社員の立場で会社を買い取る(EBO)を実行

 

資金もない中の独立、様々な苦労はありましたが、

2010年、新生「宮崎ひでじビール」として独立。

もちろん、そのフラッグシップは「太陽のラガー」!

(当時から応援頂いている業務店様、お客様…本当にありがとうございます)

 

宮崎の地で、日本一のジャーマンピルスナーを造りたい!という想い、

そして宮崎の太陽をイメージして醸した「太陽のラガー」は、

行縢山の柔らかな水と自家培養酵母により、暖かみとほのかなフルーティさをあわせ持つ、ひでじならではの「オリジナル無濾過ラガー」として、皆様に愛していただけるビールとなりました。

 

独立後にも一言で語れない様々な苦難がありましたが、

自分たちを支えてくれたのは、核であるビールはやはりこの「太陽のラガー」なのです。

スタッフの飲み会でも一杯目は、必ずといっていいほど太陽のラガー!

 

いつか嵐が止む、と信じて仕込みを続けたコロナ禍、

長いトンネルの中で、味わいが基準から外れてしまったタンク内の「太陽のラガー」6000ℓを泣く泣く廃棄したこともありました…。

 

「金賞」じゃなくていいの?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

でも私たち、この「太陽のラガー」は銀賞でも嬉しいんです!

 

ビールのコンペティションでは「ビアスタイル」が大きな指標となります。

品質はもちろん、審査の大きなモノサシとなる、「スタイル」に合致しているか?が大きな指標となるわけなのですが、

ワールドビアカップの「銀賞」評価基準は

 

An excellent beer that may vary slightly from style parameters while maintaining close adherence to the style and displaying excellent taste, aroma, and appearance.(スタイル基準からわずかに異なる場合もあるが、スタイルを厳密に遵守し、優れた味、香り、液泡の状態もエクセレントなビール)と明記されています。

 

「太陽のラガー」は「ビアスタイル」に厳格に合わせに行ったビールではなく「ひでじならではの味づくり」で仕上げた自分たちならではのビール。

 

「体が自然に求めてしまう!個性を楽しみながら、何杯飲んでも美味しいドリンカビリティの高いビール」という自分たちのモノサシを体現する「太陽のラガー」が世界基準でExcellent Beer!と評価していただけたのなら、いままでの苦労も報われる!金でなくても、想いは、込み上げるのです…。

とはいえビール造りに終わり無し。もっとたくさんの方にもっとおいしいビールをお届けしたい!宮崎から世界へ!との理想にさらに燃え満足はしていませんので、どうぞご期待下さいね!

 

ひでじビールでは、昨年受賞の「栗黒」のようなスペシャリティビールもありますが、

九州の素材を活かして地域と共に造り上げる「YAHAZU」「九州CRAFT日向夏」に代表されるローカルならではのクラフトビール、

そして今回受賞の「太陽のラガー」をはじめとした自分たちならではのトラディショナルスタイル等々、様々なビール造りに日々取り組んでいます。

 

クラフトビールカルチャーが世界で、日本で花開いたこの時代!

国内でも仲間、同志といえる多くのブルワリーが素晴らしいビールを醸しています。

本当に面白い時代になりましたね!!

 

私たちは今も、日々改善に取り組んでいます。そしてこれからも、柔軟な発想力と高い品質の追及で、ローカルからグローバルに、食の文化を盛り上げていきたいと思います!

応援本当にありがとうございます。

これからもご愛飲よろしくお願いいたします!

 

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【ワールドビアカップ2023大会概要】
開催日:2023年5月10日(現地時間)
開催地:アメリカ・テネシー州 ナッシュビル

エントリー:51ヵ国2,376ブルワリー・10,213銘柄・103カテゴリ
国内エントリー数:223銘柄/受賞5銘柄
受賞カテゴリ:「ケラービールまたはツヴィッケルビール部門」(伝統的酵母入りビール)
*ベース申請サブスタイル「ジャーマンピルスナー」。
大会公式サイト:https://www.worldbeercup.org/

【ひでじストーリー詳細】
https://hidejibeer.sakura.ne.jp/cms/story/

工場長片伯部&品質管理責任者森です!
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今までのスタッフ皆の苦労が報われた・・・ そんな気持ちです!ありがとうございます!
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