宮崎ひでじビール

再利用資源

ビールの原料は、「麦芽」「ホップ」「水」「酵母」の4つです。
これらの原料がどのように使われ資源となるのか、原料という観点から詳しく見てみましょう。

ビール醸造で生まれる資源

「麦芽かす」が生まれる過程と問題点

ビールづくりに欠かせない原料のひとつ「麦芽(ばくが)」。

1回の仕込みで、200~600kg 使用します。麦芽粉砕機にかけて、少し砕いた状態で糖化釜に入れ、煮込むことで麦芽の中のでんぷんを糖へ変化させ、ビールの素である「麦汁(ばくじゅう)」をつくります。糖化を終えた「麦芽かす」は、水分を含むため、重量がほぼ倍になります。また、温かいためすぐに処理しなければならず、傷みが早いのが難点です。毎日仕込みをするブルワリーにとっては、産業廃棄物として処理するしかなく、処理費用もかさんでしまっているのが現状です。

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 ひでじビールで出る麦芽かすは、今まで地元の畜産家に引き取ってもらい、放牧牛の飼料として活用されていました。しかしながら、畜産家の高齢化に伴い、醸造所まで来て重たい麦芽かすを毎回運搬するのも大変な作業に・・・いつしかひでじビールの醸造スタッフが無償で麦芽かすを牧場まで持ち込みするようになっていきました。

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ひでじビールが世界のビールコンテストで賞を獲れるようになったきっかけのひとつ・・・それが「酵母の自家培養」です。ビールの仕込みごとにフレッシュな酵母を純粋培養しており、仕込みの10日ほど前から、そのビアスタイルに合った酵母を衛生的な環境で培養し増やしていきます。最終的にはほんの少しの酵母が、100Lの酵母液になります。

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醸造スタッフは、酵母が元気に活動できる環境を整えるために温度管理や清潔な状態を保っています。
ひでじビールの一部の商品は、醸造工程の最後に、遠心分離機で酵母を取り除きます。遠心分離されたビールはよりクリアになり、常温でのお取扱いが可能となります。

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